意外な嵐

他人の言葉を借りずに、自分の言葉で紡ぎます。ユーモアを大切に

王者

ワンピースのワノ国が完結して、FILM REDも公開されたことで、ようやくワンピースを読み返そうという熱が臨界点まで達した。ワンピースの特徴はなんと言ってもその長さだよね。章の前半でじわじわと伏線張って、後半で仲間それぞれが動いて伏線回収して最後にルフィがボスの撃破で締める王道展開は読んでいて気持ちいい。

王道展開

この展開はワンピースにしかできないと思っている。各仲間の視点を描くには必然的に物語が長くなってしまい、読者が飽きてくる。でもそんな芸当は作品の実績があるからできることであって、新連載の漫画がこんなことしてたらあっという間に打ち切りになってしまう。そう考えると、週間連載で王道漫画を続けていくのは難しいなと思う。新人漫画家は王道漫画を目指そうなんて散々騒がれてるけど、王道展開を許される漫画は各雑誌に1枠しか取れないんじゃないかな。毎週毎週全部の作品が牛歩で進んでいたらたまったもんじゃない。

ただ、新連載で王道展開を目指すにしても、初期のうちは毎週急展開で一気に主要人物と物語の主軸を固めて(これでも1年ぐらいかかる)読者の層も固めた上で、中堅漫画になってようやく王道展開が許されていくんじゃないかな。もしかすると、王道はまさに、たった1人のにのみ許された道なのかもしれない。